多くの住宅が損壊した能登半島地震の被災地で3日、応急仮設住宅への入居が始まった。最初は石川県輪島市内の18戸で、3月末までに県内で約1300戸が入居できるようになる見通しだ。
入居が始まったのは観光施設「輪島キリコ会館」近くの仮設住宅。2DK14戸と4DK4戸に、18世帯の約55人が入る予定になっている。木のぬくもりが感じられる内装で、窓ガラスは寒さ対策のため3重に。オイルヒーターも備えられている。市内はまだほぼ全域で断水しているが、室外に貯水槽が設置され、浴槽などで水が使える。
鍵を受け取った蕨野(わらびの)永治さん(75)は、一人暮らしをしていた観光名所「輪島朝市」近くの自宅が地震後の大規模火災で焼け、避難所で過ごしてきた。「プライベートな場所ができて助かる」と言う一方、まだ入居できていない人たちのことを思い、「うれしさ半分、申し訳なさ半分です」とも話した。
県内では1万4千人余りが避難所で過ごしている。県は3月末までに仮設住宅のほかに、県内で賃貸物件を県が借り上げる「みなし仮設住宅」約4300戸、公営住宅約900戸を確保する。
応急仮設住宅をめぐっては、入居の希望者数が建設予定の戸数を上回っており、増設できるかが課題となっている。
入居が始まった3日、石川県…
※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル